ミルワームについて 1

ハリにあげる虫として恐らく一番メジャーなミルワーム。
ハリネズミを飼いたいと、調べ始めたときに知ったとき「無理」と思いましたが
いろいろ調べて知識をつけつつ時間が経つ中で
本格的にお迎えすることになるころには上げる気満々でした。

ところが「ミルワームはあげないほうがいい」という意見をいただきました。
本格的お迎え準備着手を始めたころとマーガレットさんをお迎えしてすぐ頃。
ブログなどを見ていても当たり前のように上げているミルワームなので
そんなことは無いだろうと思いながらも、
不安材料はなるべく潰しておきたいのでいろいろ調べてみました。

ちなみに、私が「あげないほうがいい」と聞いた元はどちらもペットショップの人でした。
どちらもコオロギはあげるといいけどミルワームは上げては駄目、というような意見。
コオロギのほうが栄養的によいのは分かるけれど、
おやつ程度なら上げても差し支えないんじゃ？と感じたのがそのときも、今も変わらない私の意見です。

ネットで検索してみて、（ハリネズミに対してに限らず）
餌としてのミルワームの問題点を見てみると大体以下の3点のようでした。

･栄養バランス、特にリンとカルシウムのバランスが悪い
･消化に悪い
･内臓を食い破ることがある

最初の点に関しては、これは確かにそのとおりだと思います。
リンとカルシウムの比率は資料によってまちまちなのですが
私が見たものの中では1:8～1:25と幅広くありつつも、
非常に理想とかけ離れているという点では一致しています。
（ハリネズミクラブによれば1.2～1.5:1がよいとされているという）
しかしながらそれだけを餌とする爬虫類などと違い、
飼育下のハリネズミではキャットフードなどのフードが主食です。
「おやつ程度」にあげて、また、きちんとカルシウムを補えば
（メインのフードにカルシウムの多いものを選んだり、
カルシウム剤を少量あげたり）
デメリットよりメリットの方が上回るのではないかと思います。
逆に言うと、主食にしたりリン過多への対策をとらないのであれば
それはデメリットのほうが多いと思います。

消化に悪いので消化不良を起こす説は
ミルワームはキチン質の硬い外皮に覆われているので
消化しづらいという話です。
爬虫類などに与えた場合、実際そういうこともあるようです。
でも、哺乳類のほうが消化能力高そうな印象があるし。
それにコオロギの皮のほうがよほど堅そうだし
コオロギの足が消化されずに出てきたという話は見かけたことがあるものの
ミルワームで消化不良を起こした話は見かけたことが無かったし
これに関してははじめから懐疑的でした。
(ただし、しばらく前にはりぶろのイチコさんのところのかのた君が
ミルワームを食べたことが分かるようなウンチをしたという事を
報告されていたので、体調などによって？か、消化しきれないこともあるようです）
何より、その後調べたところによるとハリネズミにはキチナーゼという
キチンを分解する酵素を持っているということなので
これについてはほぼ心配いらないんじゃないかと思っています。
ちなみに、脱皮した手の白いものは皮が柔らかいので
消化に心配のある動物に与えるときは白いものをあげると良いそうです。


最後の内臓を食い破る説について。
検索をかけていると最初は「都市伝説」といった意見が多かったです。
水中に入れるとすぐ死ぬので、体内でそんなことができるとは思えない、
咀嚼されるので問題ない、など。
さらに検索しているとそのうち｢都市伝説扱いされることが多いけれど
友人の飼っているサンショウウオが実際にミルワームで死んだ」
というような記述に行き当たることがありました。
でもまぁ、これもサンショウウオとハリネズミではだいぶ違いそうです。
その後、アメリカのサイトで驚くべき記述を発見しました
(まぁ、いつも通り英語力無しなので話半分でお願いします）。
スーパーワーム（日本ではジャイアントミルワームという
名前で売られていることが多い虫に当たるようです）を食べて
消化器系に噛み付かれることで死んだハリネズミがいるそうです。
たまたまではなく、検死も行ってのことなので恐らく因果関係は確かなのでしょう。
スーパーワームのあごは完全な形で残っていたそうです。
ミルワームでも咀嚼するし、当然ジャイミルなら咀嚼するでしょうに
胃腸の中で噛み付くとはどれだけ強靭なのか…
そんな事例もあるためか、北米ではジャイアントミルワームを与える際は
頭をつぶしてからあげるように言われているようです。
逆に、普通のミルワームについては生きた(動く)ままあげることが
ハリの愉しみのひとつになるというような書き方をされているのを目にしたので
安心と考えられていると思ってよいようです。

ジャイミルについても、ブログなど見ていてもあげている人は結構多いと思います。
それが原因で死亡したという話は見かけたことは無いですし
実際それが原因で死んだ子は日本ではいないのかもしれないし、
それが原因で死んでいてもそれが原因と気づかれなかったのかもしれないし
厳密なことはもちろんまったく分からないのですけれど
多分発生可能性はかなり低いんだろうと思います。事故程度？
事故を防ぐ意味で北米に習って頭を潰してからあげるのはもちろん良いでしょう。
めったにあることじゃないだろうし今まで平気だったからこのままあげる、
という考え方もありだとは思います。

個人的には今までもジャイミルを上げたこと無いのですが
頭潰せないし、ますますジャイミルは上げない、というところです。


まとめ

・ミルワームの栄養面は確かに問題がある。ただしおやつ程度に、食事バランスを考えながら上げるなら問題ないと思われる。
・ミルワームの外皮のキチンを消化する酵素を持っているので、消化は特に問題ないと思われる。
・ミルワームは安全と考えてよいと思われるが、ジャイアントミルワームについては消化器に噛み付くことによる死亡例の報告がある

こんな感じでしょうか。

次回(明日かそれ以降かはまだ分かりません）はミルワームの栄養面を掘り下げてまとめたいと思います。



手をふちに掛ける姿、可愛い…
リチャはいろいろ動きが見れるし、思わず噴出すようなこともやらかす可愛い子なのだけれど
(σ´Д｀)σ・・・・…━━━━☆ｽﾞｷｭｰﾝ!!とハートを射抜かれるようなたたずまいの可愛さは
マーガレットさんが一枚上手。

リチャの吐いた跡にも見えるような形跡は今日は無かったので一安心かな？引き続き気にして|дﾟ)ｶﾝｻﾂ

前にもらったサンプルのキャットフードが出てきたのでちょっとだけだけど、今日から混ぜてみる。
成分的にはそそらないので採用予定は無いフードだけれど、食欲落ち気味？だと、
脂肪高めのものもいいかなと。

マーガレット
体重　287g
回し車　57回転　0.053km

リチャード
体重　258g
回し車　764回転　0.720km